ＮＯＮベクレル食堂 店主 廣海緑朗さん インタビュー
～放射能の危険を再確認～
これから私たちはどう生きるべきか・・・
NONベクレル食堂
京都の岩倉にある安心・安全な食材をつかった食堂。無農薬・省農薬の食材を信頼出来る生産者から直接取り寄せて使用し、調味料を含めた全ての食材が放射能測定されている。（店内で放射能測定検査結果ファイルを閲覧可能。）
お店ではそんな安全な食材の販売や生産者の紹介や放射能防護や食の安全、社会問題に関する講演会や映画上映等のイベントを企画開催。
メニューはビーガンにも対応していて、誰もが安心して楽しめ、知識も得られる新しいスタイルの食堂である。
そんなＮＯＮベクレル食堂は惜しまれつつも3月末日でお店の営業を終了してしまう。
今後は通販での食材の販売を強化し、京都市内の宅配も検討中、お店の移転が可能であればそれも検討している。
今行かないでいつ行く？美味しくて、安心安全な料理を食べたい方は是非3月中にＮＯＮベクレル食堂へどうぞ。（※弁当でのお持ち帰り可）
人気メニュー ロースとんかつ定食 1400円
店主の廣海緑朗（ひろみ ろくろう)さんは５度に亘りアメリカ先住民の地を訪ね、核爆弾地下実験の廃絶運動や先住民の人権を守るプロジェクトなど様々な活動に参加し、日本国内でも講演会や映画上映会などを企画開催し、長年反原発活動に携わってきた。
福島第一原発の事故後、「原発は命に直結する問題なのに、それに対して自分の命をかけていなかった。」と大きく後悔し、更に反原発活動や放射能関連の情報収集に注力した。活動の一環でジャーナリストの守田敏也さんと放射能被爆の権威である物理学者の矢ケ崎克馬先生に同行して東日本の放射能測定所まわりをした際に、宮城や福島でも汚染されていない食品がたくさんあることを知る。国が安全な食品の情報を提供しないから、東日本の食品を一方的に買わない人が増えているのを危惧し、安全な食事と食材の紹介も出来る食堂の必要性を強く感じ、友人の協力のもと2012年10月にNONベクレル食堂はオープンした。
廣海緑朗さん インタビュー
～放射能被害の実情～
放射能の被害は色んな話がありますけど、福島の方の話では「※喪服が家につりっぱなし」とよく聞きますね。（※葬式が頻繁に行われている比喩）
子どもの方が放射能への感受性は高いんですが、やっぱり体の弱いお年寄りにもダメージは大きくて沢山の方が亡くなっているみたいです。
その他、既に原発作業員4000人くらいの方が亡くなっているとか、ネットで調べればいくらでも放射能被害の話は出てきますけど、ネット上の情報は信憑性に欠けます。
その中でも分かりやすいのが、福島での未成年の小児甲状腺癌が74人出ています。（33人確定、41人疑い）
（通常甲状腺癌は100万人に1人に発症、現状は福島の子ども26万9000人検査して74人に甲状腺癌が発覚している。通常の約280倍の確率。）
政府はこの事について「チェルノブイリでは原発事故の4年後から甲状腺癌が出てきているから、これは原発由来ではない」みたいなこと言っていますが、寧ろチェルノブイリより早い段階でこれだけの影響が出ているのはものすごい問題だと思うんです。
チェルノブイリの事故と違って、福一（福島第一原発）の事故では東京を含めた東日本で何千万人の方が初期被爆を受けています、放射性ヨウ素は事故数日後には沖縄でも観測されていますからね、大分恐ろしいですよ。
仮に政府の言う通り甲状腺癌が原発由来じゃないのであれば、政府はこの問題を国をあげて調べるべきですよね。
放射性ヨウ素の半減期は８日間で、2ヶ月くらいで大分部の放射性ヨウ素は放射性物質ではないキセノンになります。
甲状腺癌の主な原因は放射性ヨウ素だといわれていて、僕は防護対策で原発事故後2ヶ月間は自分の子どもに葉物野菜を与えず、ヨウ素剤とビタミンCの配糖体とビタミンEの配糖体、活性酸素を作らないようなサプリを飲ませていました。
ヨウ素剤は副作用があると言われていますが、子どもの方が副作用は少ないらしいですし、被爆するより副作用の方がましだと思って飲ませましたね。
少し経ってから少しやり過ぎたかなとは思いましたけど、子どもも了解してくれていましたし、やって正解やったと思っています。
（※主な放射能物質の半減期 ヨウ素131 8日間、セシウム134 2年、セシウム137 30年 ストロンチウム90 28.8年 ウラン238 約45億年 ウラン235 約7億年 プルトニウム239） 約2万4000年）
ここのお店に来るお客さんでも食品に気を付けだしたのは5月とか6月の方が多いんですよね、気にしている人でもそのくらいなんですよ。ということは一番食品が汚染されている時期に日本全国で日本人は無防備に食べまくっているんですよ。
最初に福島の子どもに甲状腺癌が確認されたとき、政府は「全国的に子どもの甲状腺の異常が見つかっているので、これは原発由来ではない」と言っているんですね、その時に僕はその報道自体がウソちゃうんかなと思ってたんですけど、たぶん半分本当なんですよ。
震災後、東京から京都へ避難して来て、大阪で開業している小児科医の方がいるんですけど、その方は最初は避難者の方ばかり甲状腺エコーをしていたんですけど、一昨年くらいから元々大阪在住の方の甲状腺エコーも始めたんですね、そしたら避難者の方より寧ろ、元々大阪在住の方の方が甲状腺腫瘍の進行が酷くて、甲状腺癌の一歩手前の症状ばかりで、逆に避難者の方は小さなしこりが見つかるくらいだそうです。ということは”やっぱり食品の内部被爆が関係しているんじゃないかな”とその先生はおっしゃっていました。
もちろん初期被爆の影響は大きいですが、被爆して避難してきた方はその時点から食品に気を付けていますよね、初期被爆は受けていないけど、食品に全く気を付けていない西日本の方がもしかするともっと酷い事になっているかもしれません。
甲状腺癌は放射性ヨウ素の甲状腺への蓄積が原因とされていますが、もしかするとセシウムの内部被爆も甲状腺癌に関係しているのかもしれません。
（甲状腺癌が放射性ヨウ素（半減期が8日間で2ヶ月で地上からほぼ無くなる）が主な原因であると言われているが、避難者よりあまり初期被爆を受けていないと思われる元々大阪在住の人の甲状腺異常が多いのは矛盾しているから。）
もしくは福一が完全に収束していなくて、放射性ヨウ素が今も放出されている可能性もなくはありませんね。
ジャーナリストの守田さんは「全国民の甲状腺エコーを実施するべきだ」とおっしゃっていますが、僕もそう思います。
チェルノブイリの原発事故でウクライナやベラルーシで今まで起きていることが、これから日本で起きることが予測出来ますけど、想像するとゾッとしますよ。それにチェルノブイリの事故の情報や健康被害は隠されていて、僕らが知っているのは被害のほんの一部ですからね。
